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The Tree―木の芽時

Tree05 「The Tree―木の芽時」

F6号 2004年制作

休日の穏やかな午後。

ふと窓の外に目をやると、節分の日の豆打ちの残りを、雀がベランダで啄ばんでいるのが見えた。

嬉しくなって窓を開けると、心なしか空気がやわらかい。

部屋に差し込む陽光に、春の気配を感じながら、ちょっとだけ気持ちが温かくなった…はずだったのに。

翌日は、針のように尖った冷たい空気が、顔に身体に突き刺さり、恨みがましく空を眺める。天の気紛れに、身体が追いつかない

春が恋しい、そう思い始める頃に、今泉の遺児たちに必ず届く葉書が1通、今年もまたやってきた。

差出人は野見山暁治先生だ。

二人ともげんきそうで よかった、よかった。 

颯太クン、絵心がなくて、これも よかった。 

二代にわたって、食えないことばかり続けたら、これは大変。

樹音さん、漫画ばかり描いているうちに すぐに大人になるよ。

僕が子供のときは、漫画ばかり描いてました。

ふふふ。ほんとに、ほんとに。…と、母は家計簿とにらっめっ子しながら思います。

さあ、春はもうすぐだー。

野見山先生の万年筆のインクは、いつも温かい春の匂いがします。

うつろうかたち Book うつろうかたち

著者:野見山 暁治
販売元:平凡社
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