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2008年12月

タコ―octopus

Mon02 『タコ―octopus』

F150 1987年制作

Mixed Mediums on Plaster Panel

音と色彩と言葉の話。

息子13歳。只今のピアノレッスンの課題曲は、ドビュッシーの『アラベスク1番』

『ピアノの詩人』と呼ばれるショパンに対し、『ピアノの画家』と呼ばれるドビュッシーは、音楽分野においての印象主義の創始者であり完成者とも言われている。

さて、息子の『アラベスク1番』の、なんと豪快で雑で御粗末でイライラする弾きっぷりであることか…。

右手さんと左手さんが、転んで、跳ねて、滑って、濁って…

「ピアノに何か恨みでも?」と聞きたくなるほどガンガン鍵盤を叩く日々。

頭を抱えられた先生(美人で優しい息子のお気に入りの先生)から出された先週の宿題は…

「ドビュッシーがどういう人で、どんな時代に生きた人か、この曲が生まれた時代背景を知ると、この曲に接するときの意識が変わると思うよ。ちょっと、ドビュッシーについて調べてみてね」

という、テクニック以前の問題をクリアしなくては弾けませんよー、というものだった。

全く、おっしゃるとおりです。

絵画における印象派運動が盛んであった時期のパリで、詩人や画家と親交を結び、その影響によって、『印象派の絵画』に通ずる『印象派の音楽』を完成させたドビュッシー。

『アラベスク』はその初期の作品で、彼の表現する印象的な音は、印象的で美しい色彩と結びついているのだ。

詩人の谷川俊太郎氏が、フェルメールの作品に影響を受けて『灰についての私見』を詠ったように…

音と色彩と言葉は、相互作用のもと、ひとつの芸術となっているのだ。

音を聴き、色彩のイメージが広がり、言葉が紡がれ…

言葉から音色が生まれ、音色から色彩が生まれ…

考えていると、何だかとても嬉しくなった。こんなに嬉しいことはない、と思った。

息子の『アラベスク1番』が、どんな絵に仕上がり、どんな詩になるのか。

道はまだまだ険しいけれど、ピアノを通して、そういうことを少しずつ理解できるようになれば、きっといつか、父親が求め続けたもの、求めても答えを出し切れなかったもの…

それらを理解できる日が、父親の遺した作品たちの声を感じることのできる日が来るのかもしれない。

来年がよき年でありますように…。

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サメ―shark

Bond15 『サメ-shark』

73.0×60.0㎝ 1990年制作

Bond Work(ボンド・ワーク) Mixed Mediums on Card Board

小学校に中学校…身近なところでインフルエンザ発症の報告が届き始め、日々、戦戦恐恐。

↑↑インフルエンザウィルスって、こんな感じ?

ああ、コワイコワイ。

海に入らなきゃサメには出会わずに生きていけるけれど、ウィルスに出会わずに暮らしていくのって…ちょっと無理。

マスクに、うがいに、手洗いに…ウィルスに出会っても、どこかで振るい落として、何とか逃げ切りたいものだと、母子で戦闘態勢へ…スイッチ・オン!

…しかし、人間も怖いものです。

できれば出会いたくない『ブレストの乱暴者』の主人公、水夫のクレル。

何度読んでも良く理解できない言葉の数々…。何度読んでも、意味不明の主人公の心の動き。

それでも、何度も挑戦して再読してしまうのは、この本が澁澤龍彦氏の翻訳で、わたしの愛する(故)中島らも氏が愛読していた本だから…というつまらない理由。

考え事が多すぎて人生が面倒臭くなったら、只管にジャン・ジュネに向かうのも、なかなかよいかも。(わが身の日常の穏やかさに、退屈の素晴らしさに、小さな満足感が湧いてきたりします( ´_ゝ`)フフフーン)

ブレストの乱暴者 (河出文庫) Book ブレストの乱暴者 (河出文庫)

著者:ジャン ジュネ
販売元:河出書房新社
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金魚-goldfish

Bond06 「金魚-goldfish」

60.0×73.0㎝ 1990年制作

Bond Work(ボンド・ワーク) Mixed Mediums on Card Board

あちらこちらで、発熱やら下痢やら嘔吐やら…病気の話が聞こえてくるようになったなぁ~と思っていたら、息子が大当たり・゚゚・(≧д≦)・゚゚・。

上ったり下がったりの熱を繰り返し、闘病中の彼。

真っ赤なほっぺにウルウルの瞳をして、冷たい水分を求めてフラフラと台所を徘徊する姿は、まるで「金魚-goldfish」に瓜二つ。

友人がお見舞いに届けてくれた本をもってベットでウトウトしている様子だったが、熱を測りに部屋を覗くと既に了読しておりました。

「面白かった?」と聞くと

「読みやすかった。でも、これ携帯小説みたいよ。携帯小説は読まない方がいいって学校で言われたっちゃけど」とのこと。

それは内容の問題でして…云々。まだまだ「お子ちゃま発想」の息子に大笑い。

本の名前は『医学のたまご』

『チーム・バチスタの栄光』で脚光を浴びた、海堂尊氏の子供向け医学ミステリーで、大人でも軽~く読める、なかなかの娯楽本に仕上がってます。

(ちなみに、これは携帯小説ではなく、医学専門雑誌『日経メディカル』に連載されていたものです。横書きの本は携帯小説だと思っている愚かな息子…(;´д`)トホホ…)

病気でもしなきゃ、なかなか本を読む暇もない多忙な中学1年生には、とても良い休息を兼ねた闘病なのかな…と前向きに考え看病中。

しかし…「頼むから母には移さんでくれよー」と、加湿器を最強にして子どもを個室に閉じ込める都合の良い鬼母でありました。

医学のたまご (ミステリーYA!) (ミステリーYA!) Book 医学のたまご (ミステリーYA!) (ミステリーYA!)

著者:海堂 尊
販売元:理論社
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クラゲ―jellyfish

Bond05_2 「クラゲ-jellyfish

73.0×60.0㎝ 1990年制作

Bond Work(ボンド・ワーク) Mixed Mediums on Card Board

オワンクラゲから緑色蛍光タンパク質(GFP)を発見し、ノーベル化学賞を受賞した米ボストン大名誉教授、下村脩さん。

それまで水族館では脇役扱いだったクラゲが、思わぬところでスポットライトを浴びることに…

福岡市水族館では、夏の海水浴時期にあわせ、クラゲ被害の対策として、アンドンクラゲ、ミズクラゲ、スナイロクラゲ等の展示をしていますが、残念ながらオワンクラゲは鑑賞できないようです。

しかし、発光しなくてもクラゲは十分魅力的…ということで、今泉の遺作品にもモチーフとして扱われています。

九州にも初雪が降り、今年もまた、もがリ笛を子守唄に、布団を頭からすっぽり被って眠る子どもたちを見守る季節が到来。

ああ…さむい。

…と、独り言ちている間に、世間様は受験シーズンに突入。

もう頭がパンク状態で、うなずく度に覚えた単語や公式がポロリと落っこちてしまう少年たちよ。

本川先生と一緒に歌いながら、高校生物の基本をマスターするというのは、どうかしら。

我が家の御宝本。⊂二二二( ^ω^)二⊃ ブーーーン

歌う生物学 必修編 Book 歌う生物学 必修編

著者:本川 達雄
販売元:阪急コミュニケーションズ
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