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2009年6月

Crazy Monster ― 牙の微笑み

Futonmon04 『Crazy Monster ― 牙の微笑み』

Futon Painting 225×245×52cm 1992年制作

「シャーッ!!」 って、感じである。

展覧会場を巡りながら、ふと、『牙の微笑み』と目が合うと…

いきなり「シャーッ!!」と、威嚇されてしまうんである。

― まあ、そこが作者の狙いだったりするんであるが……

下顎から突き出す牙が完成したので、助手は芸術家様にお伺いをたてる。

「鋭くていいねぇ~。顎の膨らみ具合もなかなかやねぇ~」

ちょっと褒められたので、「じゃあ、今から上の牙つくりますから」と、言うと

「いや、いや、コレで十分!今から着色するから。こう、ガーって感じで……」

それならば……と、助手は退散。

翌日、作業場を覗くと、上の牙が、『ガーッ』て感じで描かれておりました。

「やっぱ、牙はこうでないとね。ちょっと歯垢が付いた感じがないとね~。鋭いだけじゃね~」

……あ。そうですか。歯垢がお好きだったんですか。

助手は作業場を後にして、空に向って、「シャーッ!!」

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Crazy Monster ― 地球を撫でる right-hand

Futonmon06 『Crazy Monster ― 地球を撫でる right-hand』

Futon Painting 220×178×68cm 1992年制作

バーゲンセールのワゴンに群がる女性たち。

テレビのニュース画面を見ながら、今泉がひと言。

「いいねぇ~。パワーやねぇ~。次のテーマはコレ、人間の狂気でいくかー」

…ということで生まれた作品が『Crazy Monster』シリーズの初作品となったSHOPPING MONSTER』180×560×110㎝ 1991年制作 フトン・ペインティング)だ。

素地はキャンバス地。後期のヘッシャン(麻布)を用いたフトン・ペインティングとは違い、色のりもよく発色も鮮やかで美しい作品である。

しかし、高価でお行儀の良い素地であるキャンバス地からは、偶然から生まれる面白さというものは得られない。

キャンバス地を使うと、作った型紙通りに仕上がっていくので、輪郭を十分に検討してから縫製作業に取り掛からなければ、作家のイメージからかけ離れたものになってしまう。

さて、それを欠点とするか、長所とするかは、作家のみぞ知る…ということで、助手の仕事は、指示通りに仕上げていくことだけである。

「こんな感じだから、こんなの!よろしく」

めちゃくちゃ簡単なラフスケッチを手渡され、呆然とする助手を余所目に、芸術家ご本人様は、若人のエネルギーを吸い取りに、鼻歌交じりに美学生の指導へといそいそ出かけていく。

硬いキャンバス地と格闘しながら、黙々と一日中ミシンをかける。

針がボキボキと折れるたびに、チッと舌打ち。

強引に硬い生地を縫わされるミシンが悲鳴を上げ、発火するんでは?というくらい熱くなり、動きもイマイチ悪くなる。

騙し騙し…只管にミシンをかける、ミシンをかける、ミシンをかける…(イライラ)

夕方、元気に帰宅の芸術家様。

縫いあがった生成りのモンスターを見てひと言。

「えらくキレイに作ったねー。もっとこう、ワイルドな感じが欲しかったなー。優等生すぎてイマイチだなー」

…助手、怒りの爆発秒読み開始…は、いうまでもなくであります щ(゚Д゚щ)カモォォォン!!

今は亡き中島らも氏。大変お気に入りの作家で新刊がとても楽しみだったので、この数年本当に淋しい限り。…しかし、いくらご自分がラリラリ~をお好きでも、猫に幻覚キノコ食わしちゃぁダメっしょ。表紙とかけ離れた内容に、ちょっと怒りを覚えた1冊(・A・)イクナイヨ、ソレ

とらちゃん的日常
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Crazy Monster ― 地球を撫でる left-hand

Futonmon05 『Crazy Monster ― 地球を撫でる left-hand』

Futon Painting 225×222×68cm 1992年制作

昨夜、子どもに頼まれ、翌朝のTVアニメの録画予約をしようと、TVのスイッチを入れると…

きょとんとした表情の女の人のアップが、画面いっぱいに映し出されていた。

ショートカットに色白のちょっとふっくらした女の子…という感じ。

素人の回すビデオカメラに向って何かをしゃべっている。

「なんだろ?」

何となく変わった映像だったので、ちょっと音量を上げてみた。

ビデオカメラを回している男性の声がして、女の人に尋ねる。

「昼間、病室で何してる?」

女の人は、ビデオカメラを、どこか危なっかしい感じの遠い目で見つめ、けれども何の迷いもなく答える。

「生きてる」

…なんだか、表情と言葉があまりにも印象的で、これが何の映像なのかわかるまで、しばらくテレビに釘付けになってしまった。

番組は『余命1ヶ月の花嫁』という、ドキュメンタリー番組でした。

23歳という年齢で乳がんに侵され、病魔によって夢いっぱいの未来を奪われてしまうというもので…わたしが最も苦手とする種類の番組でした…(ノ_≦。)

心が痛くなるような「生きてる」の言葉に、ちょっとやられて…(いや、かなり、かな…)

ベッドに入っても寝付けないので、友人にもらった古いミステリー小説を再読。

いつのまにやら寝入っていたらしく、目覚ましの音で飛び起きて、子どもらの世話におわれる。

「生きてる」って、こんな感じ?

だとしたら、わたしは幸せなのだなぁ…

朝っぱらから、子どもにイライラしながら雷落としていても…ね。(^-^;

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